2015-06

溢れ出す温かいお湯 縁を繋ぐ恋の橋

「五つの橋 温かく溢れ出す僕の想い出」(ラスト)


 お話には続きがあって、その後困難を乗り越え夫婦となった二人は、
なかなか子宝に恵まれなかったが、指月殿のお伺い石や、日枝神社の夫婦杉に
お参りしたおかげで、二男、二女に恵まれてそれはそれは、
幸せに暮らしたそうだ。
毎日毎日 独鈷の湯で手を清め、5つの橋を巡り
修禅寺、日枝神社、指月殿へのお参りも欠かさなかったんだって
そのおかげでお前がいるんだから、感謝しなさい。
ってよく言ってたっけ

 これがひいじいちゃんから聞いた昔々のご先祖様のお話。

 何処から何処までが本当だか、つじつまが合わないんじゃないか?
って今なら突っ込みどころ満載な話だけど
ひいじいちゃんは僕を膝の上に抱っこして、幸せそうに話してくれた。
この季節になると必ずこのお話をしてくれたひいじいちゃんも
もういなくなっちゃったけど
この音を聞くと思い出す
墓参り行こうかな・・・

 ちゃり~ん♪チン♪ドン♪ ちゃり~ん♪チン♪ドン♪
今年も賑やかにお弘法さんが行われている。
ひいじいちゃんの話が本当かウソかはともかく、まずはお祭りに行かなくっちゃ
リンゴ飴がなくなっちゃう
いっそげ~!!



 弘法大師様そしてその恩恵を受けた修善寺温泉
この街を守り子孫代々受け継がれていく温かい心

みそめ、あこがれ、むすばれ、よりそい、やすらぎ

修善寺温泉の五つの橋であなたのストーリーを作ってみてはいかがですか?

おわり

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溢れ出す温かいお湯 縁を繋ぐ恋の橋

「五つの橋 温かく溢れ出す僕の想い出」(その6)

 季節はすっかり色づいていた。
父の死の罪悪感から閉ざされていた心
頑なだった気持ち
そんな気持ちもあの娘に会っただけで 自然と溶かされていった。

 日々の生活の中にあの娘と過ごす時間が増え、 日に日に募るこの思い
父の身体を流しているときに会った虎渓橋 
父の介護を褒めてくれた渡月荘
あの運命的な出会いは全て父が繋いでくれた縁かもしれない。
父が僕とあの娘を繋いでくれたのかもしれない。

 都合がよすぎるぞと叱られるかもしれない。
でも この溢れ出しそうなこの思いを止める方法がわからない。

 僕は走り出した。
修禅寺、日枝神社、滝下橋、嵐山、鹿山、指月殿、夢中で走った。
虎渓橋、独鈷の湯、赤蛙公園、滝下橋、どこかにいるはずだ。
楓橋まで来たとき見つけたあの娘、あの娘は桂橋の欄干に寄りかかり
川に向かって手を伸ばしていた。

 はあはあ と息を切りながら 桂橋につくと
あの娘は 赤くなった紅葉の葉っぱを川に流していた。
紅葉の赤と橋の赤、そしてあの娘の真っ赤な唇
キラキラと光る川が反射して
そこだけ浮かび上がっているように見えた。

 僕は迷わずあの娘の元へ近寄り その小さな手を掴むと
「生涯を僕と共に過ごしてください。僕があなたを幸せにします。」
想いが声に伝わって 大声で叫んでいた。

 あの娘は大きな目を更に大きく見開き、涙声で言った。
「ありがとうございます。」

つづく

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トリップアドバイザーエクセレンス認証2015を受賞しました!

  • 投稿日時:2015年06月23日
  • カテゴリー:新着情報
瑞の里〇久旅館がtripadvisorでエクセレンス認証2015を受賞しました!

この度、世界最大級の旅行サイトtripadvisor(トリップアドバイザー)にて
当組合加盟宿泊施設である、あさば、瑞の里〇久旅館、
観光施設からは、修善寺虹の郷、竹林の小径が
「ertificate of Excellence (エクセレンス認証) 2015」を
受賞いたしましたのでご案内いたします。

ertificate of Excellence (エクセレンス認証)とは?

トリップアドバイザーは、世界最大級の旅行サイトで
数億人もの旅行者からの生の声や、旅に関するさまざま情報を掲載している
宿泊予約サイトです。

トリップアドバイザーの Certificate of Excellence (エクセレンス認証) は、
トリップアドバイザーの口コミで旅行者から一貫して
高い評価を得ている施設に与えられ、旅行者に最高の旅行を
提供した宿泊施設、観光名所、およびレストランに授与されるものです。





▼瑞の里 〇久旅館 詳細はこちら
http://www.shuzenji.info/ryokan/marukyu.html

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▼あさば 詳細はこちら
http://www.shuzenji.info/ryokan/asaba.html

溢れ出す温かいお湯 縁を繋ぐ恋の橋

「五つの橋 温かく溢れ出す僕の想い出」(その5)


 じりじりと太陽が照りつける。
体中から汗が噴き出て 屈んだ頭からぽたぽたと汗が落ちる
こんな暑い日は作業も楽じゃないな と体を起こし顔を上げると
そこには透き通った白い肌に漆黒の長い髪のあの娘がたっていた。

「どう?元気でた?」
「あっこの質問はへんか」
「毎日 暑いね」
「なんか 久しぶりだね」
僕が何も言えずにいると
「も~ 今日の夜 楓橋集合!!」
と言い残し走って行ってしまった。
僕はただその後ろ姿を見つめていた。

 夕飯を食って河原の温泉に入る
体が温まって視界がクリアになってくる。
(月がきれいだな)・・・
ん?月を見たのはどれくらいぶりだろう
いや 月は出ていたんだ ただ僕の目に映っていなかっただけなんだ。
僕は、僕の世界は父の死から モノクロだったんだ。
今日あの娘に会って 色が 色が戻ってきたんだ。
そう思うと急いで着替え、楓橋に向かう。
今日はあの娘の方が先にいた。

 「遅いよ 遅い 冷めちゃうでしょ」
と僕にサツマイモを渡す。
「さあ 食べよ」
橋に寄りかかりながら サツマイモを一緒に食べる
夏の夜の川はさらさらと流れ、きれいな月を際立たせている。
その日は夜が深くなるまで、二人でより添いながら
夏の景色に見とれていた。

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溢れ出す温かいお湯 縁を繋ぐ恋の橋

「五つの橋 温かく溢れ出す僕の想い出」 (その4)

 あの日から 僕らは何度も赤蛙公園に通った。
蛍は光が苦手で、満月の日などは葉っぱの下に隠れてしまい
出てこないんだと あの娘は教えてくれた。
「誰かさんに似て照れ屋さんなのかな」という。
他にも日々あったこと、いろいろなことを話したんだ。
僕も少しづつ 話したんだ 自分の事、父の事、救世主弘法大師様の事
あの娘の事を知る時間がとても楽しかった。

 浮かれていた。
そう僕は浮かれていたんだ。
だから罰が当たったんだ。
ある日あの娘と別れ、家に帰ると
土間で父が血を吐いて倒れていた。
父を必死で背負い・・・病院まで必死に走った。
必死に走ったんだ。

 朝から晩まで仕事をし、
修禅寺の裏山の父の墓にお参りをする。

 この前まで 父の食事を作り、父の身体を洗い、
父の介護をしていた。
その父がいない。
ぽっかりと空いてしまった心
そして罪悪感
あの娘と話し込んでつい遅くなってしまった日に
父は血を吐いて 亡くなった。
あの日 僕が家にいれば、もう少し早く帰ってくれば、
後悔の思いが次々と押し寄せてくる。
 あの娘が悪いわけじゃないのに、会うのを避けてしまう。
ごめんなさい。ごめんなさい。心の中の罪悪感が消えない。

つづく

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溢れ出す温かいお湯 縁を繋ぐ恋の橋

「五つの橋 温かく溢れ出す僕の想い出」(その3)


 渡月橋であの娘に会ってから、街で、独鈷の湯で いろんなところであの娘と目が合う。
あの娘は大きく手を振ってくれるけど
僕はぺこっと小さく会釈するので精一杯

 そんなある日・・・いつものように修禅寺にお参りして帰ろうとすると
山門の下であの娘が立っていた。
会釈して通り過ぎようとすると
「ね ほたる ほたる見に行かない?」
「知ってる?とっておきの場所があるんだよ」
「行こうよ ねっ」
僕が答えられずにいると
「ねっ今晩 滝下橋に集合!! ねっ」
と言いいながら いつものように軽やかに虎渓橋を渡っていった。

 えっ なんで?なんで?・・・からかわれているのか?
そうだよな そうに決まってる。
考えても考えても訳が分からない・・・のに
夜が深くなるにつれて、気持ちが落ち着かずに
気が付いた時には滝下橋の袂に立っていた。

 たったったっ と聞き覚えのあるリズムが聞こえる
音の方へ目を向けると
あの娘が僕の方へ駆け寄ってくる。
「こめんね 待たせちゃって」
「さあ さあ 行こう!! こっちこっち」
と僕の着物の袖を引っ張る
「赤蛙公園にね すごいんだよ~ ほたる びっくりするよ」
と歩きながら言うあの娘の後を付いていくと
真っ暗な中に ぽっぽっぽっ と 丸く黄色く光る蛍が
光っては消え 光っては消え いくつもいくつも舞っている

 幻想的な光景の前に二人とも声を失っていた。
けれども 退屈な静寂ではない。
心地よい この景色とこの静寂がとても心地よく 安らぐ・・・
時間(とき)が止まったらいいのに
僕はそう思っていた。


つづく

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溢れ出す温かいお湯 縁を繋ぐ恋の橋

「五つの橋 温かく溢れ出す僕の想い出」(その2)

 背筋がピンとして、とても綺麗なあの娘を初めて見たのはいつだったろう・・・
お金持ちの家の娘だろうな~
僕のような貧乏人には、高嶺の花だ。
あこがれの彼女を眺める。それだけで満足だった。

 ある日の事、渡月橋のうえで大きい荷物を載せた荷車を押している
老女がいた。
見ると、車輪が石に挟まって動かないようだ。
僕は「おばちゃん 僕が後ろから押すから 息を合わせて 行くよ」
「せ~の」
「もう一回 せ~の」「せ~の」
ん?声が重なった?
ガタン と大きく車輪が回り 荷車がゴトゴトと動き出した。
おばちゃんは小さな体を更に小さくし
「ありがとね あんたたちのおかげで助かったよ よかったらこれ
二人で食べな」
と蒸したサツマイモを僕の手ともう一つ白くて小さな手に渡した。
もう一つの手の持ち主が
「は~あったかい おなかペコペコだったんだよね~」
ふふふ と鈴のような声で言う。
「貴方って優しいのね。いつも独鈷の湯でお父様のお背中流してるで
しょ」
「すごい偉いな~って思ってたんだよ」
「ね 冷めちゃうから食べよ」
あこがれのあの娘が目の前にいる。
僕は心臓が壊れるんじゃないかと思うくらい 鼓動が早まった。
「ね 食べよ」
とあの娘は橋の欄干に寄りかかる。
僕もその隣に寄りかかり 無言でサツマイモをほうばった。

つづく

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独鈷の湯から見た渡月橋


溢れ出す温かいお湯 縁を繋ぐ恋の橋

「五つの橋 温かく溢れ出す僕の想い出」
 
 その昔 川で病気の父の身体を洗っている少年を見て、川の水じゃあ
冷たかろうと持っていた仏具で川を砕き、温泉を湧出させた弘法大師様のお話は
修善寺温泉の発祥として知られている。

 これは その時助けられた少年の恋の物語・・・


 ちゃり~ん♪チン♪ドン ちゃり~ん♪チン♪ドン 
今年もやってきたお弘法さん
たしか 温泉の感謝祭だって、ひいおじいちゃんが言ってたな。
僕のず~っとず~っと昔のおじいさんの・・・

~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 独鈷の湯で父の身体を温かいお湯で洗っているとき、
いつも決まった時間にその音はする
たっ たっ たっ
心がドキッと跳ねる。
僕の目は自然とその音のする虎渓橋のほうを向く。
そこには軽やかに走って修禅寺へ向かうあの娘
透き通るように白い肌と まっすぐ伸びた黒い髪に
目がくぎづけになる。
 父が
「はっくしょん」
と大きなくしゃみをした。
「ごめんなさい」
と僕はあわてて父の背中に目を戻し、再びお湯をかける。

 ついこの前までは、冷たい川水で父の背中を洗っていた。
この季節は、まだましだけど 冬なんてたまったもんじゃなかった。
自分の手もかじかんだけど、父も冷たかったと思う。
でもそんなある日、僕の前に救世主が現れたんだ。
その人が不思議な棒で川底を砕くと、温かいお湯が湧き出たんだ。
そのおかげで、今は本当に楽になった父の介護、
そして・・・あの娘に出会うことができたんだ。
だから、僕は毎日修禅寺にお参りしている。
たくさんのありがとうの気持ちを込めて・・・        つづく

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修善寺 頼家祭り

  • 投稿日時:2015年06月04日
  • カテゴリー:新着情報
修善寺温泉で暗殺された、鎌倉二代将軍
『源頼家』とその家臣『十三士』の霊を慰める
イベントです。

◆日 時:平成27年7月20日(月曜日 海の日)

◆場 所:修禅寺→十三士の墓→源頼家の墓→
       桂遊通り→桂橋→修禅寺

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源頼家は正治元年(1199年)に父 頼朝の亡き後
家督を継ぎ鎌倉二代将軍となったが北条氏の策略により
わずか5年で軍職を奪われ修禅寺に幽閉されました。

翌年の元久元年(1204年)7月18日に鎌倉からの刺客の
為、23歳の若さで一生を終える事となります。

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『頼家公』とその妻『若狭の局』。息子の『一幡』が
頼家公の家臣『十三士』とともに温泉街で仮装行列と
墓前供養を行います。

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修禅寺のご住職を先頭に職方の皆さん、護寺会の皆さんなど
たくさんの方が行列に参加します。

一般のお客様もご焼香いただけますので
どうぞお手をお合わせ下さい。

又、若狭の局役は頼家公の霊を慰めるべく、比企一族ゆかりの
埼玉県東松山より特別参加していただきます。

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この時期、ちょうど修禅寺の境内にある蓮の花が
見事に開く事でしょう。

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